(ちょっと長い投稿です…)
ある休み明けの朝――
10時、スタッフKとMが来て、
休み中の話で盛り上がりながら仕込みをしていたら、
11時過ぎ、常連のMさんがご来店。
いつもきまって同じ時間にいらっしゃるMさん。
玄関で靴を脱ぎながら、交わす会話が一日のはじまりを温かな気持ちにしてくれる。
「急に寒くなったわね~」
「でも、朝からMさんのお顔を見ると、元気になります~」
Mさんは、今日はおふくろのお昼ご飯をご注文。
その後、事前ご予約の方や、朝電話で連絡のあった方たちが次々にご来店。
飛び込みで近隣の幼稚園の親子さんとそのお友達親子がご来店。
ご予約の親子連れ2組――下のお子さんは寝ているので、
ベビーカーでそのまま玄関で毛布をかけておねんね。
奥さまが体調を壊し、久しぶりに顔を出して下さったご年配のご夫妻。
お昼過ぎ、今度イベントを開催されるシニアSoHoのKさんとOさんがチラシを持参。
かなりいい紙を使っているようだが…、なんと一枚30円!もするとか。
金儲けでやっているわけではないからいいんだよ、と楽しそうにお話される。
パズルのようにバーツを組み合わせて作る、パズルランプ。別名IQランプ。
白をベースにとても素敵な見本を持ってきて下さった。
元高校数学教師と、元電機関係の営業マンの2人組のおじさま達は、
それぞれの役割があって、これからいろんなミニ講座もできないかと
あれこれと楽しそうに提案して帰られた。
(11月30日のワークショップで参加者の皆さんが制作した見事なランプ)
常連のIさんは、仕事をしながら、ひとりの時間をゆっくりとされ、
おしゃべりをして仕事に戻られた……。
今日も一日、忙しくも、とても充実した一日だった。
いろんな人の出入りがあって、新しい出会いもある。
それぞれの思いでここに集まり、同じ空間と時間を過ごし、
何らかのつながりができて、またそれぞれの場所に戻っていく。
今日は、ここに来てよかったなと思ってもらえる場所でありたい。
家なのに、家じゃない、カフェなのに、家みたい…
そんな空間だからこそ、人が安心して、ほっとしてくれるのかもしれない。
こういった空間と時間、大切にしていきたいですね。
2回にわたる住み開きセミナーは、1回目、2回目ともに、
定員を超えるお申し込みをいただき、大盛況でした。
連続で参加してくださった方も11名いらして、皆さんとても熱心で、
「住み開き」という活動に関心をお持ちの方が多いことにびっくりしました。
ご参加いただいた皆さま、登壇してくださった住み開き実践者の皆さま、
ありがとうございました。
11月6日に開催された1回目の「住み開きカフェセミナー」では、
ハートフル・ポートの活動についてお話しさせていただき、
どのようにして活動の幅が広がっていったか、改めて私自身も振り返る機会と
なりました。
カフェから始まって、気が付けば、いろんな方たちがいらっしゃるようになって、
「○○したいね~」からから生まれた数々のイベント…。
通常のカフェタイム、あるいはイベントで、ここを訪れる人同士がつながったり、
その人達が新たな活動に広がっていったり…。
赤ちゃんから高齢者まで、ふらっと来ておしゃべりしたり、ワクワクした時間を過ごしたり…。
みなと食堂では、スタッフとしてお料理を作ってくださったり、
みなとの茶店では、認知症の方もそのご家族も気楽に参加できるよう、
地域の方たちが実際に活動を支えてくださったり…。
多世代が交流する場として、それぞれにとっての居場所として
場が成熟してきていること、改めて灌漑深く感じます。
12月1日に開催された第2回「すてきな住み開き」は、
いろんな形の住み開き実践者による本音トーク。
ご登壇いただいた5人の実践者のお話は実体験に基づいたものであるだけに、
ご自身の人生の中で今の活動がどのようにして始まり、
どのように変化していっているかなど、
失敗談も含め、リアルな活動の本音をお話していただきました。
始めてみてわかったいろんな大変なこと――。
思い描くようなことにならないこともあるし、悩むこともある。
しかし、そのひとつひとつが次のステップにつながり、
本当にやりたいことをするステージに導いてくれるといったお話。
皆さん、とても前向き。
迷うこともある、苦しむこともあるけれど、
やりたいことを形にしていく過程で
人と人との繋がりがいかに人生を豊かにしてくれるか
ということを実感していったリアルな体験談。
それぞれ子ども達も大きくなり、人生のセカンドステージに立とうという人達が
今度は自分の人生を自分らしくやりたいことをやって生きていく、
夢を実現するその選択肢として始める「住み開き」の活動。
お母さんが住み開きの活動をすることで、いろんな人が家に出入りし、
そのおかげで子ども達も素直に育ってくれた…。
営業時間だって、好きな時間にすればいい…。
家の断捨離にもつながって、生活がスリムになった…。
場を開くことで味わうワクワク感を楽しむことができた…。
でも、もう無理~と思ったらやめればいい…。
自分の家なんだから、賃料を払っているわけではないので、好きにできる。
だから、やりたいと思ったことはやったほうがいい、という経験者のお話は
とても説得力があり、参加者も「うんうん」と大きくうなずく方も…。
お金をかけずに、まずは小さなスタートをしてみられることをというアドバイス。
自分で設計して、できるだけ手作りで空間作りされた方も。
気軽な形で風通しのいい家があちこちに増えていくと、街全体が活気づいてくる。
自分はこれからどういう生き方をしたいんだろう?
その答えの選択肢のひとつに、この住み開きという形が入る時代がくるのではないか――
という気もします。
場があるからできることはたくさんあります。自分も含め、この地域の人達にとっても。
やりたいことが実現できる場であり、いろんな人達を応援する場。
人も地域も成熟するというのは、そういう人と人とが集まって、触れ合い、お互いを
大切に想う気持ちがあってこそ、実現されていくのかもしれません。
この気持ちは、自分の家を開くという、プライベートなスペースを社会に開く
活動をされている住み開き実践者の皆さんの共通の想いのようでした。
それぞれの経験が、次に続く人達へのいいアドバイスとなり、
また今やっている活動が、次へのステップとなっていく。
たった一度の人生、何もしないでじっとしているより、
何かやりたいと思ったことは、遠慮なくやったほうがいい!
といったメッセージは、参加者の心をぐっとつかんだようです。
登壇してしてくだこさった皆さん、本当にありがとうございました。
高崎継民さん(お菓子工房「Keimin」)
●体にやさしい手作りスイーツ&雑貨のお店
田中和子さん(カフェギャラリー「ワクータ」)
●暮らし楽しむ~各種講座を開催するジャズの香りするレトロなカフェ
梅澤知子さん(健康サロン「梅樹庵」)
●抗酸化陶板浴、太極拳、カラー診断等、心と身体が喜ぶ健康サロン
https://umejuan.wordpress.com/
神道映利さん(コミュニティ&シェアスペース「KOTOBUKI」)
●親子で営むレンタルスペース&旬野菜たっぷり手作り料理カフェ
https://www.facebook.com/KotobukiCommunity/
加茂ゆかりさん(Salon de がいあ)
●静かな住宅地にある小さな料理教室&食と癒しの空間
https://cafe-gaia.jimdo.com/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB/
※今回の企画は、横浜コミュニティカフェネットワーク(YCCN)
の地域フォーラムの一環として開催させていただきました。
YCCNには2年間にわたり、カフェの運営に際しても大変勉強をさせて
いただきました。心から感謝申し上げます。来年1月のフォーラムでは、その成果を
発表させていただきます。